名古屋市瑞穂区の皮膚科・小児皮膚科・美容皮膚科

サブシジョン|TANAKA SKIN CLINIC|名古屋市瑞穂区の皮膚科・美容皮膚科サブシジョン|TANAKA SKIN CLINIC|名古屋市瑞穂区の皮膚科・美容皮膚科

〒467-0022 愛知県名古屋市瑞穂区上山町三丁目14番地1

サブシジョン SUBCISION

サブシジョン

サブシジョンとは

サブシジョン治療は、クレーター状のニキビ痕(陥凹性瘢痕)に対して行う治療です。​特に「ローリング型」と呼ばれる、広く浅い凹みのあるニキビ跡に効果的です。​このタイプの凹みは、皮膚の下で組織が癒着(線維性の癒着)していることが多く、皮膚を下に引き込んで固定していることが原因です。サブシジョンでその癒着を解除することで改善が期待できます。サブシジョンは、皮膚が引っ張られている原因を直接取り除くことで、肌表面が持ち上がり、自然なボリュームと凹みの改善が期待できます。さらに、施術により生じた微小な出血や刺激は皮膚の自然な治癒反応を促し、コラーゲン産生を活性化させることで肌質改善効果も期待できます。

対象となる症状

ローリング型ニキビ跡(広く浅く、境界がなだらかな凹み)

一部のアイスピック型・ボックス型ニキビ跡

外傷や手術跡、水ぼうそうの跡による凹み

なぜサブシジョンが必要?

ローリング型ニキビ跡などは強くて慢性的な炎症が加わった結果、組織が傷ついたあとに治ろうとする過程で、コラーゲンなどの線維が過剰に沈着し、固く、縮むように癒着してしまいます。
ダーマペンやレーザーでは皮膚表面〜真皮上層を刺激し、傷をつけることで創傷治癒機構が働きコラーゲン再生を促すことで浅いニキビ跡の改善が期待できるため範囲が広くて浅いニキビ跡に大変有効な治療法ですが深くて癒着が強いニキビ跡にはダーマペンだけで治療していくことが難しいケースがあります。そこでサブシジョンでは、皮膚に専用の針(当院の場合カニューレ)を挿入して、皮膚の下で“クレーターを引っ張っている糸”のような瘢痕組織を物理的に断ち切ります。癒着を解除すると、皮膚が自然な位置に戻り、へこみが持ち上がります。さらに、施術後の微細な出血や刺激により、コラーゲンの再構築も期待でき、時間とともに肌質の改善も見られます。

サブシジョンで使用する医療器具

カニューレとは

カニューレ(cannula)とは、先端が丸くなった特殊な針の一種で、注入治療やサブシジョンなどで使用されます。通常の注射針とは異なり、「皮膚の下を滑らせるように動かす」ことができる安全性の高い器具です。(癒着を解除していくので、内出血や痛みが0ということではありません。)
カニューレを使うことで、
・内出血が少ない
・腫れや痛みが軽くなる
・ダウンタイムが短くなる などのメリットがあります。

サブシジョンの治療方法

サブシジョン単独治療の特徴

サブシジョンによって瘢痕組織を切り離すことで、へこんでいた皮膚が徐々に上に持ち上がります。 この際、皮膚の下にわずかなスペース(空間)が生じますが、時間の経過とともに新たな組織(コラーゲンなど)がその空間を埋めることで、徐々に自然な形状へと再構築されていきます。ただし、瘢痕の癒着が非常に強い場合や、へこみが深く明確な場合には、1回の治療では十分な改善が得られないことがあります。1-2ヶ月に一回程度3回程度をまず目安にして治療を行います。

サブシジョン+注入の併用治療の特徴

なぜ併用治療をするか?

サブシジョン単独治療でも瘢痕治療に効果はありますが、一回の効果をさらに出したい場合、長期的に効果を持続させたい場合には注入治療を併用することがあります。目的としては【再癒着予防】となります。すなわち、サブシジョンで瘢痕組織を一時的に切り離してもまた、時間の経過で癒着して元通りになることがあります。切り離してできたスペースにヒアルロン酸などの製剤を充填させることで治療効果を高めることができます。実際、サブシジョン単独治療よりもヒアルロン酸、PLLAの注入治療を併用した群が改善率が高かった報告があります。

参考文献
Alam M, et al. Subcision for acne scarring: technique and outcomes. Dermatol Surg. 2005;31(3):310–317.
要約:サブシジョンを受けた40名以上の患者を対象に効果を評価。1回の施術でも有意な改善が見られたが、最大限の改善には2〜3回の治療が必要とされた。副作用としては一時的な腫れや内出血が多く、重篤な副作用は認められなかった。長期的に再癒着は少なく、効果は安定して持続した。

Nilforoushzadeh MA, et al. Combined subcision with other modalities in acne scar treatment: a review. J Cosmet Dermatol. 2019;18(4):974–982.
要約:サブシジョン単独および他の治療(例:レーザー、PRP、フィラーなど)との併用効果を総合的にレビュー。単独でも有効だが、他施術との併用により効果が増強され、満足度が高まる傾向があると報告。繰り返し治療でより良い結果を得られるとしており、推奨されるのは2〜3回以上の治療。

Kadunc BV, et al. Subcision: a treatment for depressed scars. Dermatol Surg. 2007;33(11):1310–1317.
要約:50名以上の患者を対象とした研究で、ローリング型(浅く広い)ニキビ跡に対して特に有効。また、施術後6ヶ月以上にわたり効果が維持された例が多く、長期的な持続が期待できる治療法であると結論付けられている。

Howyda M. Ebrahim et al.: J Cosmet Dermatol 21;8(8):3334–3342.2022
要約:詳細を見ていきます。40名の患者を対象とした研究で、すべての方に3回のサブシジョン治療を行い、その後、片側の顔にヒアルロン酸またはPLLAを追加しました。その結果、サブシジョン単独でも約67%の改善が見られ、ヒアルロン酸併用では94%、PLLA併用では82%と、より高い改善効果が確認された、という内容です。
他にも併用治療の有効性が述べられている報告は多数あります。

どういう時に併用治療をするか?

・ニキビ跡や傷跡の凹みが強い時
・一回の治療効果を高めたい時

使用する製剤

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸はもともと皮膚の真皮に存在する成分です。高い保水力があり、肌の潤いやハリを保つ働きもあります。
そのためサブシジョンで真皮の癒着を取り除いた層にヒアルロン酸は理にかなっている治療とも言えます。
ヒアルロン酸は製剤によりますが、1年程度で自然に体内に吸収されます。しかしその間に物理的な支えや皮膚組織が再構築されるため分解されても効果が続くことが期待できます。

このような方におすすめ

・今まで様々な機械によるニキビ跡治療をしてきたが改善しなかった
・ローリング型のニキビ跡がある
・クレーター状ニキビ跡を根本的に改善したい方

サブシジョンの効果・
期間について

効果が現れるまでの期間

サブシジョンは施術直後に皮膚の持ち上がりが見られることもありますが、これは内出血や腫れによる一時的な変化であることもあります。真の効果は、コラーゲンの再構築が進むことで現れ、1〜3ヶ月かけてゆっくりと改善が見られるのが一般的です。

効果の持続期間

一度癒着を剥がした部位は、再度癒着しにくく、改善効果は比較的長期間持続する傾向があります。
ただし、瘢痕の深さや硬さ、肌質などによっては再癒着が起こることや、十分な改善が得られない場合もあります。そのため、必要に応じて2〜3回の治療を行うことで、より安定した効果を目指します。

リスク・副作用について

・内出血・腫れ
治療部位に内出血や腫れが起こるのは一般的で、多くの場合は1〜2週間で自然に消失します。特に目立つ部位に治療を行う際は、ダウンタイムを考慮したスケジュールをおすすめします。
・ 圧痛・違和感
数日間、押すと痛む感覚(圧痛)や重だるさ、違和感が出ることがありますが、通常は数日〜1週間程度で軽快します。
・ 再癒着の可能性
一度癒着を剥がしても、瘢痕の性質や皮膚の反応によっては再癒着が起こる場合があります。その場合は、再治療や他の治療との併用を検討します。
・ 感染
ごくまれに、針を使用する処置であるため感染のリスクがあります。施術後は清潔を保ち、異常を感じた場合はすぐにご連絡ください。
・色素沈着(PIH)
特に色素が沈着しやすい肌質の方や強い炎症が出た場合、一時的に色素沈着を起こすことがあります。多くは時間とともに改善しますが、UVケアと保湿による予防が大切です。
・凹凸や左右差
まれに、期待通りに肌が持ち上がらなかったり、左右差や凹凸が残る場合があります。繰り返し治療や他の治療法との組み合わせで改善を目指します。

施術を受けられない方

・妊娠・授乳中の方
・出血傾向のある方、抗凝固薬を服用中の方
・重度の糖尿病・自己免疫疾患の方
・活動性のニキビや感染症がある部位
・ケロイド体質の方

1 診察
医師により適応かどうかの診察をさせていただきます。
2 写真撮影
施術前後で効果を比較するために写真撮影を行います。
3 麻酔
治療前に局所麻酔を行います。
4 施術
特殊な針(サブシジョン専用のカニューレやニードル)を使用し、皮膚の下にある瘢痕組織(癒着している繊維組織)を丁寧に剥がしていきます。これにより皮膚が持ち上がり、凹みが改善されやすくなります。
5 止血
施術部位は軽く圧迫止血した後、クーリングを行い腫れや内出血を抑えます。
6 施術後
施術後おしあげをさせていただいてから、パウダールームにご案内をさせていただきます。
Q

サブシジョンとはどんな治療ですか?

A

サブシジョンは、ニキビ跡や傷跡の凹みの原因である皮膚の下の硬くなった線維組織(瘢痕組織)を特殊な針で丁寧に切り離す治療法です。皮膚が引きつって凹んでいる状態を改善し、肌表面をなめらかにすることが目的です。

Q

どのようなニキビ跡に効果的ですか?

A

サブシジョンは特に「ローリング型」のニキビ跡に効果が高いです。これは皮膚の下の瘢痕組織が皮膚を引き下げて凹みを作っているタイプの跡です。一方で「アイスピック型」や「ボックス型」など、凹みの形状や深さによっては他の治療法が適している場合もあります。診察で最適な治療法をご提案します。

Q

施術の痛みや不快感はどの程度ですか?

A

施術前に局所麻酔を行うため、治療中の痛みは軽減されます。麻酔の注射時に多少のチクっとした痛みを感じることがあります。麻酔が切れた後は、数日間軽い鈍痛や圧迫感が残ることがあります。

Q

ダウンタイム(施術後の回復期間)はどのくらいですか?

A

施術後は内出血や腫れ、赤みが生じることが多く、1〜2週間ほど続くことがあります。内出血は黄色く変わりながら徐々に消えていきます。腫れは軽度の場合もあれば、範囲が広いとやや目立つこともありますが、メイクでカバーできる程度です。日常生活は通常通り行えますが、激しい運動やサウナ、飲酒は控えていただくことをおすすめします。

Q

施術回数はどのくらい必要ですか?

A

凹みの程度や範囲によって異なりますが、1回の施術でも凹みが改善されることがあります。より満足度の高い仕上がりを目指す場合は、3回程度の施術を間隔をあけて繰り返すことが多いです。医師が状態を見ながら最適な治療計画を立てます。

Q

他の治療と組み合わせることはできますか?

A

はい、サブシジョンはダーマペン・フラクショナルレーザー、注入療法などと組み合わせることで相乗効果が期待できます。特に同日にヒアルロン酸などの注入治療を併用した方が効果が長続きします。患者様の肌状態やご希望に合わせて最適な治療プランをご提案します。

Q

施術当日に注意することは?

A

施術当日は、患部を強くこすったり圧迫したりしないようご注意ください。激しい運動や飲酒、長時間の入浴は腫れや内出血を悪化させることがあるため控えてください。洗顔やシャワーは優しく行っていただいて問題ありません。詳細なアフターケアは施術後にご説明します。

Q

副作用やリスクはありますか?

A

サブシジョンは安全な治療法ですが、内出血や腫れ、赤みが出ることが一般的です。まれに感染や色素沈着、瘢痕の悪化が起こることもありますが、何かあれば対応させていただきます。

Q

術後に跡が残ることはありますか?

A

基本的には皮膚の表面に目立つ傷跡が残ることはまれです。ただし、内出血や赤みが数週間続く場合があります。また、まれに色素沈着が生じることがありますが、時間とともに自然に改善します。

料金表

範囲価格
1cm×1cm(1㎠)28,500円
3cm×3cm(9㎠)66,000円
片頬 88,000円
両頬 143,000円
片こめかみ 66,000円
両こめかみ 100,500円
オプション ヒアルロン酸(Hugel社製)1cc 22,000円

※表示金額は全て税込みです

お支払方法

当院では、下記のお支払方法が可能です。

現金 現金でのお支払い
クレジットカード VISA/JCB/
Mastercard/など
QRコード決済 PayPay/d払い/
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